上画像は白いアコヤ真珠と黒とゴールドの南洋真珠です。並べてみると珠の大きさの違いは明らかですね。真珠が採れる貝の大きさからして全く違うので南洋真珠は大きいのです。色も白や黒だけでなくグリーン、グレー、ゴールドと多彩です。この大きめサイズと色が特徴である南洋真珠に合わせた糸替えのポイントを3つご説明いたします。
ちょっと珍しいチョコレート色の南洋真珠11mmと大珠です。ワイヤーで組まれ変色しているクラスプ(留め具)を南洋真珠に合った形のクラスプ(留め具)に交換して濃色の南洋真珠に合う色のGPT糸で組み直します。
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糸の組み方
まず最初に南洋真珠の糸の組み方はオールナッツというスタイルが向いています。全ての珠の間に結び目があるのが特徴です。この組み方にすることで南洋真珠や9mm以上の大きい珠は珠同士の擦れが少なくなり傷がつきにくくなります。また珠の丸い形がはっきりと見えるようになりシルエットはしなやかに連も滑らかに収まります。万が一どこかで糸が切れたとしても珠がバラバラになる不安がないのもこの組み方(オールナッツ)の長所です。結び目が増えることでネックレスの長さが結び目分長くなりますので長すぎる場合は珠をいくつか抜いて調整します。
糸の色について
濃色の南洋真珠の場合、GPT糸(グンゼパワースレッド)のグレー色がオススメです。以前は白糸しかなかったため黒真珠など濃い色の南洋真珠にも白糸を使用していましたが、このグレー色の登場で糸が目立ちにくくなりました。この丈夫で切れにくいGPT糸は染めることが大変に難しいということで生産量が少なく取り扱っているお店が少ないんです。糸換えしたら白糸になっていてびっくりしたというお話ございますから、使用される糸の色は要確認です。
参考までにネックレスに合わせた色々な色糸もお選びできます。(ポリエステル糸)オーツナッツ組みの場合は特に結び目が目立ちますので色糸の方が自然な感じで仕上がります。
この場合とても小さめの珠ですがネックレスの長さを長くしたいというご要望によりオールナッツで組むことで5cm長くすることができました。
留め具の形について
上写真の変色した留め具はワンタッチタイプで使いやすいのですが、裏表がありこのサイズの大珠に合わせると浮いて裏返ってしまうこともあります。10ミリ以上の南洋真珠には裏表のない球体型のデザインのプッシュタイプの留め具がオススメです。
球体型の留め具が使用されたネックレスは珠との一体感が出たデザインになり見た目も美しくスッキリ、上部のボタンを押すだけで取りはずすことができ、着けるときは差し込み側をカチっと押し込むだけ、簡単で使い勝手も快適です。
まとめ
南洋真珠のネックレスの糸換えと一口に言っても選択肢は色々ございます。
- 組み方はオールナッツ
- 糸の色に注意
- クラスプ(留め具)はボール型
南洋真珠のネックレスの糸換え時には上記ののポイントを覚えておいてご参考ください。
留め具が小さくて使いにくい、ネックレスのワイヤーや糸に隙間ができているといったネックレスはごぜいませんか?糸換えして、新しい使いやすいパーツに換えるだけで見た目の印象も洗練され、使い勝手も良くなります。
パールネックレスの糸換え、クラスプ(留め具)パーツの交換は是非カスタムメイドジュエリーフジコにお任せください。たくさんのパーツを取り揃えていますのでお手持ちのネックレスに合わせてお選びいただけます。
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