FUJIKOは、完全予約制のサロンです。
「どうして予約制なのですか?」
そう聞かれることがあります。
それには、理由があります。
FUJIKOでは、お客様にできるだけゆっくりと過ごしていただきたいと思っているからです。
ジュエリーをお預かりするときも、
お話を伺うときも、
仕上がったジュエリーを一緒に眺めるときも。
時計を気にせず、
次のお客様を気にすることなく、
その方のための時間を過ごしていただきたい。
そのために、FUJIKOは「お店」ではなく、
「サロン」という形を選んでいます。
お客様をお迎えする時間を、大切にしたい。
ジュエリーを持って来られるときには、
そこに、それぞれの想いがあります。
「母から譲り受けたものだから。」
「ずっとしまっていたけれど、また着けたい。」
「壊れてしまったけれど、直せるでしょうか。」
そんなお話を、急がずに伺いたい。
だからFUJIKOでは、
一日にたくさんのお客様をお迎えするのではなく、
お一人おひとりとの時間を大切にしています。
そのため、FUJIKOは完全予約制でお迎えしています。
ここに来たら、少しゆっくりしてほしい。
せっかくFUJIKOまで足を運んでくださったのだから、
ジュエリーのことだけでなく、
少しゆっくりしていっていただけたらと思っています。
お茶を淹れて、
季節のお菓子を添えて。
「今日はどんなお茶にしようかな」と考えることも、
私にとっては、お客様をお迎えする準備のひとつです。
お茶を飲みながら、
ジュエリーのお話をしたり、
これまでの思い出を聞かせていただいたり。
時には、ジュエリーとは関係のないお話をすることもあります。
そんな何気ない時間の中から、
お客様ご自身も気づいていなかった想いが、
ふっと言葉になることがあります。
「一期一会」を大切に。
長くこの仕事をしていると、
一度お会いしたお客様との時間が、
その後も心に残っていることがあります。
初めてお会いした日のこと。
お持ちになったジュエリーのこと。
そのときに話してくださったご家族のこと。
そして、仕上がったジュエリーをご覧になったときの表情。
同じジュエリーでも、
そこに込められている想いは一人ひとり違います。
だからこそ、
目の前にいるその方との時間を大切にしたい。
「一期一会」という言葉のように、
FUJIKOにとって、お客様との出会いも、
その一瞬一瞬を大切にしたいもののひとつです。
ゆっくり過ごしていただく理由。
急いで決めなくてもいい。
すぐに答えを出さなくてもいい。
ジュエリーを眺めながら、
「どうしようかな」と考えていただいてもいい。
お話をしているうちに、
「やっぱり、このまま残したい。」
「こういうふうにしたかったのかもしれない。」
「また身につけてみたい。」
そんな気持ちに自然と気づかれることもあります。
私は、その時間も大切にしたいと思っています。
ジュエリーをどうするかを決めることだけが、
FUJIKOで過ごす時間の目的ではありません。
そのジュエリーと、
これからどう付き合っていきたいのか。
ご自身の気持ちとゆっくり向き合っていただく。
そのための時間でもあります。
だからFUJIKOは、
「すぐに答えを出す場所」ではなく、
少し立ち止まって、
大切なものに向き合う場所。
そんなサロンでありたいと思っています。
ジュエリーの向こうにある想いを受け止めるには、
やっぱり、時間が必要だから。
そして、その時間を一緒に過ごすこともまた、
私がこの仕事で大切にしていることのひとつです。
次回は、
「会って話すことにも、価値があります。」
対面だからこそ生まれる時間について、
お話しします。
つづく


