ジュエリーをお預かりするとき、
私は、すぐに「どう直すか」を決めることはありません。
まず、そのジュエリーをよく見る。
素材は何か。
どんな状態なのか。
これまで、どのように使われてきたのか。
そして、
お客様がこれから、どんなふうに身につけたいと思っているのか。
そこから、
「何をするのが、このジュエリーにとって一番いいのだろう」
と考えます。
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なぜ、診断をするのか。
同じように見えるジュエリーでも、
素材やつくり、傷み方は一つひとつ違います。
だからFUJIKOでは、
修理やクリーニングの前に、
できるだけ状態を確認するようにしています。
きれいにすることができるのか。
修理をしたほうがいいのか。
今の形を残したほうがいいのか。
あるいは、
別の方法が、その方の想いに合っているのか。
「できること」を探すだけではなく、
「しないほうがいいこと」も考える。
それも、技術のひとつだと思っています。
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真珠は、ただ磨けばいいわけではない。
真珠のクリーニングでは、
特に慎重に状態を見ます。
真珠は、長い時間をかけて育まれたもの。
表面の汚れを落とせば、
すべてがきれいになるとは限りません。
真珠の種類や状態を確認し、
今の状態に合わせて、
どこまでお手入れできるのかを考えます。
そして、
必要に応じてクリーニングだけではなく、
真珠そのものの状態を見ながら、
エステという方法を選ぶこともあります。
大切なのは、
「できるだけきれいにする」ことではなく、
その真珠にとって、無理のない方法を選ぶこと。
長く大切にしていただくために、
何をするかを考えること。
それが、FUJIKOの真珠のお手入れです。
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リモデルは、新しくすることだけではない。
「このジュエリーを、今の自分に似合う形にしたい。」
そんなご相談をいただくことがあります。
リモデルというと、
古いジュエリーを新しいデザインに変えることを
思い浮かべるかもしれません。
けれど、
私は「新しくする」ことだけが答えではないと思っています。
そのジュエリーのどこを残したいのか。
何を受け継ぎたいのか。
今の暮らしの中で、
どんなふうに身につけたいのか。
お話を伺いながら、
残すものと変えるものを考えていきます。
昔の面影を残すことも、
まったく違う姿に生まれ変わらせることもある。
大切なのは、
デザインを変えることではなく、
その方にとって大切なものを残しながら、
これからの時間に似合う形をつくること。
そう考えています。
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修理は、元に戻すだけではない。
壊れてしまったジュエリーを前にすると、
「元の状態に戻したい」
と思われる方も多いと思います。
もちろん、
元の姿を取り戻すことは大切です。
けれど、
修理をするときに考えるのは、
「どう直すか」だけではありません。
これからも安心して使えるのか。
今の使い方に合っているのか。
同じところが、また傷んでしまわないか。
そのジュエリーが、
これから先も身につけてもらえるように、
必要なことを考えます。
時には、
すべてを元通りにするのではなく、
より使いやすくするために、
少し手を加えることもあります。
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技術を選ぶということ。
ジュエリーには、
「これが正解」という一つの方法が
いつもあるわけではありません。
クリーニングなのか。
エステなのか。
修理なのか。
リモデルなのか。
何もしないという選択も、
時にはあると思っています。
だから私は、
できる技術を並べるのではなく、
「なぜ、この方法を選ぶのか」
を大切にしています。
技術は、
それだけを見せるためのものではなく、
そのジュエリーに込められた想いを、
これからの時間へつないでいくためのもの。
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ジュエリーをきれいにする。
直す。
形を変える。
言葉にすると、
どれもシンプルなことのように見えます。
けれど、その一つひとつの向こうには、
お客様が大切にしてきた時間があります。
だからこそ、
技術を選ぶときも、
その時間を置き去りにしない。
ジュエリーと、
その向こうにある想いに耳を傾けながら、
今できることを考えていく。
それが、
私がこの仕事で大切にしている
「技術」です。
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次回は、
「受け継ぐのは、ジュエリーだけではありません。」
母から娘へ。
家族から家族へ。
ジュエリーとともに受け継がれていくものについて、
お話しします。
つづく

